会社を経営している人はわかると思いますが、会社に営業電話がかかってくることがありますよね。中にはインターネット関連の会社からも営業電話がかかってくることもあると思います。
で、インターネット関係の会社から電話営業を受けた時に、「ネット関係の会社が電話営業をしたらダメでしょ!」とか「ネット関係の会社なんだから、インターネットで集客しないとダメでしょ!」という人がたまにいます。
たとえば「SEO対策業者」から電話営業があった場合、「SEO業者はネット集客の専門家なんだからネットで集客するべきでしょ!」と感じる人も多いと思います。
SEO対策とは、Googleやヤフーで検索した時に、検索結果に表示される順位を「より上位に表示させるための対策」のことです。
だから、このようなネット集客の専門家はインターネットで集客するべきで、電話営業で集客するべきではない。と考えるのも頷けます。
しかし、私の考えは逆で、「ネット関係の会社だとしてもインターネット以外の集客方法で集客するべき」と考えています。
その理由は、「見込客の細分化」と「機会損失」を考えるとよくわかります。
少し難しそうな話に感じるかもしれませんが、わかりやすく説明していきますので、ぜひ最後まで読んでください。
見込み客を細分化することの重要性
では、詳しく解説しますね。
マーケティングを理解すればわかりますが、集客する時に重要なことは「見込み客を細分化する」ということです。
- 顕在見込み客
- 潜在見込み客
まずは、この二つに分けます。
わかりやすいように、先ほどの「SEO対策業者」の例で説明します。
顕在見込客とは?
この場合の顕在見込み客は、「SEO対策をしたいと思っている人(会社)」や「ホームページにアクセスを集めたいと考えいている人」などのことです。
だから、そのような人はインターネットで「SEO対策」などといったキーワードで検索して調べます。
だから、そのような人を集客するにはインターネットが有効です。検索して調べますので。
潜在見込客とは?
一方、潜在見込客は、「ホームページを持っているけど放置している人」「ホームページを持っているけど集客できないから諦めている人」などのことです。
このような人(会社)って結構多いんですね。「何年か前にホームページ制作会社から営業があって、それがきっかけでホームページを作ったんだけど、全く集客できなかった...」というケースも多いです。
そのような人って、そもそも「SEO対策」というキーワードで検索しませんし、「普段からインターネットを使わない」という人もいます。
だから、そのような人にアプローチしようと思った場合、インターネットでは難しいです。難しいというか、インターネットを使わないのであれば集客は無理です。
そのため、そのような潜在見込客にアプローチするには、電話営業、DM、訪問営業といった方法でアプローチする必要があります。
顕在見込客を集客するにはインターネットが効果的
潜在見込客を集客するにはオフライン(電話営業、DM、訪問営業など)も効果的
ということになります。
ホームページ制作会社の例
もう一つわかりやすい例で説明します。
ホームページ制作会社がホームページ制作の仕事を取るために集客する時のことを考えてみます。
この場合の顕在見込客は、「ホームページを作りたい」と思っている人です。
ホームページを作りたいと思っているので、「ホームページ制作」とか「ホームページ制作 岡山市」といったキーワードで検索する可能性が高いです。
だから、そのような顕在見込客を集客するには、インターネットで集客することが効果的です。
一方、潜在見込客はというと、「なんとなくホームページの必要性を感じている人」とか「ホームページには興味がないけどお客様が減って何とかしたいと考えいている人」などです。
こういった人を集客するには、インターネットでは難しいです。
私は20代の頃、自動車整備士をしていたのでよくわかるのですが、車屋の中には家族で経営している車屋も多く、社長が60才を過ぎている人も多いです。
で、そのような人の中には「インターネットを使わない」という人もいます。なので、そのような「インターネットを使わない人」を集客するには、インターネットでは無理です。
でも、「お客様が減っているから何とかしたい」「インターネットの重要性はなんとなく感じている」という人もいるので、そのような人には電話営業や訪問営業などでアプローチすることで集客できる可能性がありますよね。
だから、顕在見込客と潜在見込客に分けて考えることが大切で、潜在見込み客にアプローチするには電話営業も有効だということです。
そう考えると「ネット関係の会社が電話営業をしたらダメでしょ!」というのは、マーケティングのことが分かっていない証拠です。
「機会損失」だということを理解する
もし、電話営業をしなかったらどうでしょうか?
インターネットのみで集客する場合、顕在見込客は集客できますが、潜在見込客を集客することは難しいです。Facebook広告などを使えば集客できないわけではありませんが、インターネットを使っていない人をインターネットで集客することはできませんよね。
これって「機会損失」なんです。
インターネットは使わないけど「SEO対策を必要としている人」はいます。
SEO対策という言葉を知らないけど「SEO対策を必要としている人」もいます。
普段インターネットは使わないけど、ホームペー制作会社が訪問営業をしてきたのでホームページを作った。という場合などがそうですね。そのような場合は、SEO対策という言葉は知らないけど「せっかく作ったホームページを何とかしたい」と思っている経営者の人も多いです。
だから、そのような潜在的な見込客を集客するには、電話営業や訪問営業をすることも必要です。インターネットのみで集客するということは「機会損失がある」ということを認識しておかなくてはいけません。
「ネット関係の会社が電話営業をしたらダメでしょ!」という考えになるのは、「見込客の細分化が出来ていない」のと、「機会損失を認識していない」ということなので、まずはマーケティングのことを理解する必要があります。
ということで、ネット関係の会社が電話営業することはダメではないですし、見込客を細分化して考えると電話営業も重要な集客方法になるので、やはりマーケティングをしっかり理解しておく必要があります。
あと、電話営業を受ける側としては、電話営業してきた会社の良し悪しをしっかり見極めなくてはいけません。電話営業を受けて契約したけど結局何十万円も損したという話をよく聞きますので。