「返報性の原理」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

ロバート・B・チャルディーニ博士の「影響力の武器」という書籍を読んだことがある方ならわかると思いますが、この「返報性の原理」をビジネスに応用すると、とてつもなく効果を発揮します。

ですので、この原理をビジネスに取り入れてみてください。

この記事では、私が実際に体験した事例を元に「返報性の原理」を解説します。

返報性の原理とは?

返報性の原理とは、「返報性の法則」とか「返報性のルール」とも呼ばれていますが、簡単に説明すれば、「相手が何か与えてくれたら、お返しをしなくてはいけないという心理が働くこと」です。

人間は「もらいっぱなし」というのは、どうもスッキリしないんですよね。

だから、何かしてくれたらお返しをする。
何かをもらったらお返しをする。

お返しをせずに次に会うのって気が引けますよね。申し訳ない気持ちになります。だから、そういった気持ちを回避するために「お返し」というものをしますよね。

もちろん、心から嬉しくてお返しをするという場合もあります。

どちらにしても、何かしてくれたら「お返しをする」というのは、日常生活やビジネスにおいても多くの人がしていることです。

返報性の原理を子供の前で使われたら強力!

先日、ショッピングモールに子供たち2人を連れて買い物に行きました。

で、一通り買い物をしたので帰ろうと思っていたところ、サーティワンの前で女性店員がアイスクリームの試食を勧めてきました。

当然、一緒にいた子供たちはアイスクリームを欲しがります。なので、子供たちに「食べていいよ」と言いました。

この時点で私の負けです。

一口食べた子供たちは、当然のようにもっと欲しくなります。

気が付いたらこんな状態です↓

子供たちは「タダでアイスクリームをもらったからお返しをする」という考えはないと思いますが、私は、店員が笑顔で子供たちに話しかけているのを見ると、そのまま立ち去ることはできません。

で、買おうか買わまいかを考える余地もなく、「買っていいよ!」という言葉を発しました。

私はマーケティングを勉強しているので、このような「試食」という方法を意図的に使っているのは分かっていますが、子供がいる前だと拒否することがむずかしいです。

だから「わかっていても断れない」という状況を作ることも重要ですね。

「試食」という体験をさせることの重要さ

試食をするということは、「体験する」ということです。

実際に食べて「食感や味を体験する」ということは、購入を促すのに最も強力なセールスになります。

特に、おなかが空いているときに試食すれば、かなりの確率で買いたくなります。

だから「体験させる」ということは大切です。

これは、試食だけではなくて他のビジネスにも使えます。「自分のビジネスで体験させられるものは何か?」を考え、それをビジネスに取り入れると、集客数、販売数は伸びます。

例えば、商品やサービスの動画を撮影してホームページに載せておくことで、そのホームページを見た人は体験した気持ちになります。

もちろん動画の場合は、見せ方が重要になりますが、動画で疑似体験させるのも効果的です。

返報性の原理のまとめ

返報性の原理とは少し話がそれましたが、返報性の原理をビジネスに応用することはとても重要です。価値のない商品を「返報性の原理」を使って押し売りするような悪用はいけませんが。

「何かを与えられたら、お返しせずにはいられない」という人間の心理を上手く活用してみてください。本当にお客様のためになる商品なら、そういった心理学を用いて販売することも大切なことです。

とにかく、自分のビジネスにどのように活用できるのか?を何度も何度も真剣に考えてみてください。

あと、「体験させる」ということも重要なので、これについてはまた別の機会に解説します。